1年前、産声を上げてほんの1〜2分かーちゃんの胸に抱っこされたトーマスは、訳あってすぐにNICUに連れて行かれて、そのまま退院の前日まで保育器の中にいました。
小さな小さなあんよの甲のところに、点滴の針が刺さり、胸には心電図を調べる器具を貼り付けられた我が子を、保育器の外からそっと見ることしか許されなかった数日間は、可哀想で可哀想で、胸が張り裂けそうな思いで一杯でした。
結局、何事もなく元気なトーマスと一緒に退院することが出来て、それからの1年、むしろ元気すぎて こちらの体力がもたなくて、時には泣きたくなっちゃうぐらいのドタバタの毎日を過ごしています。
ゆうべ、隣で大の字になってすやすや眠るトーマスを見ながら、1年前のことをあれこれ思い出していたら、なんだか胸がいっぱいになって眠れませんでした。
抱っこしたくてたまらなかったのに何日も抱っこ出来なくて、病室で何度も泣いて過ごしたのに、このところの慌ただしい日々の中で、すっかり忘れてしまっていました。
「抱っこ〜」って両手を広げてせがまれても、時々はあまりにしんどくて、重たいし暴れるし、自分で歩けるようになったんだから歩いてくれぇ〜なんて思ってしまったりしてたんですけど、抱っこをおねだりしてくる時期なんて 長くてもあと数年。
いっぱいいっぱい抱っこしようと改めて思い直したことでした。
トーマス。
かーちゃんのとこに生まれてきてくれて ありがとね。
高熱を出すこともなく、怪我をすることもなく、元気に1歳になってくれて ありがとね。